Inside BuildIt

株式会社ビルディットのデザイナー・エンジニアによるブログです

リモートワークって楽じゃないよねという話

こんにちは。エンジニアの @jalemy です。
このブログ記事を2020/07/13に書いているのですが、先日から東京都内で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染者が連日200名以上確認されたとニュースが出ていました。弊社では対策として原則リモートワークにて勤務を続けています。

3月末からリモートワークを始めていたので、すでに3か月以上リモートワークをしています。
正直なところ1サラリーマンとしては 「リモートワーク楽でいいじゃん!」 「通勤時間がないから時間が有効活用できる」 などなど気楽なことを考えていました。 しかし、実際は気にしないといけない点、自分自身の生産性維持、生活スタイルの変化に伴う健康問題など、考慮するべき点は盛りだくさんでした。
そんなリモートワークについてつらつらと書いていこうと思います。

ビルディットでの勤務体制

導入文で書きましたが、弊社では3月末からリモートワークの体制をとっています。
3月末というと、まだ一握りの企業でしか原則リモートワークといった対応はとっていなかったように記憶しています。代表の @tmtysk が素早い判断をしてくれました。
数日先の4/1には新入社員もいる状況で、非常に難しい判断だったと思います。

この記事を書いている現在では、緊急事態宣言が解除されたこともあって、 出社するとき、長時間電車🚃に乗らない人のみ出社可 という原則リモートワークの体制になっています。
私は普段自転車🚲で通勤しているので、雨が降っていない日は出社してオフィスで仕事をするなんてことをしています。
とはいえオフィス内で過密になってしまっては良くないので、出社できる人は5人までという制限があります。
このあたりの調整はSlack上で行ってます。結構カジュアルなリアクション式。

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仕事環境

リモートワーク下での仕事環境のお話です。
リモートワークを行うためにどんなITツールを利用するのか、ネットワーク/セキュリティ周りをどう構築するか、というよりはどんなデスクで仕事をするのかという話です。

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私は自宅ではこんなデスクで仕事してます。MacBookの後ろにあるモニターは趣味でゲームをするためのWindows機につながっています🎮
趣味のゲームをするためのデスクで仕事をすることになったのでいまいちメリハリがつかずに苦労していました……
仕事着に着替えて電車に乗っていざ仕事へ!というルーチンがないため、切り替えがし難いという点もあるかと思います。 だらしのないことをいうと、自宅では寝巻きでも仕事できてしまうので自己管理能力が試されます。

少しでも集中できるようにと、リモートワーク環境の整備を続けています。
例えば、弊社オフィスではBGMをスピーカーで流しながら作業していたのですが、それに近づけようとスピーカーを導入したり、思い切って部屋の模様替えをしたり💪
キーボードも新調しました!こちらを使ってます→Barocco MD770(左右分割キーボードオススメです⌨️)
椅子は、中古で手に入れたオフィスチェアです。割と長く使っているので座面がヘタってしまっていたのですが、追加で腰に当てるクッションを購入したらだいぶ座り心地が良くなりました。

備品を揃えるとなると費用が嵩みますが、弊社ではリモートワークでの仕事環境を整えるための制度として、 備品購入手当て というものもあります。
とあるデザイナーさんは椅子を新しく購入してました。(引越し直後という事情も重なって、段ボールで仕事していたそうです📦)

健康問題

基本的に座り仕事のIT業界でも身体が資本です。とくに、首・肩・腰は大事にしましょう……!
身体が弱ると心も弱ってきますし、頭の働きも鈍ってくるという実感があります。

「ヘルシープログラマ」1によると、運動をした人の方が、

  • 単語学習が20%速くなる
  • 文字列の並びの記憶の精度が向上する
  • 異なる2つの概念の間を移行する思考の切り替えが速くなる
  • その他、問題解決能力、流動性知能、認知の柔軟性、記憶力が向上する

とさまざまなメリットがあるそうです。

自宅から一歩も出なかった日に歩数を計測してみたら、1日で1000歩も歩いていない日がありました。エコノミークラス症候群まっしぐらです。
意識的に外出して散歩するようにしたり、運動するようにしたら頭の働きが良くなってきました✍️
皆さんも健康問題にはお気をつけください。

集中力を維持するための工夫

リモートワークの問題として、自宅だとなかなか集中力が維持できないという点があります。
Slackなどのコミュニケーションツールに、普段以上に気を配る必要があるというのもありますし、自宅なので誘惑が多いなんてこともあるかもしれません。

私は、そんな集中力維持問題への工夫として、ポモドーロテクニックを利用して仕事してます。

ポモドーロテクニックとは以下のような手順で作業に取り組む時間管理術のこと指します。(Wikipediaより抜粋2)

  1. 達成しようとするタスクを選ぶ
  2. キッチンタイマーで25分を設定する
  3. タイマーが鳴るまでタスクに集中する
  4. 少し休憩する(5分程度)
  5. ステップ2~4を4回繰り返したら、少し長めに休憩する(15分~30分)

ポモドーロの途中で急用が入りタスクが中断された場合は、そのポモドーロは終了とみなし、はじめから新しいポモドーロを開始する。

もともとは25分間隔で設定するようにオススメされていますが、私は

  1. 40分タイマー設定して作業する
  2. 10分間休憩する
  3. 4回繰り返したら20分の休憩を挟む

という手順でやっています。25分だと少々短くてやりきれないことが多々あったためこんな設定にしてます。
40分より長くすると集中力を維持できないケースが多かったため、こんな塩梅になりました。

10分休憩の間に作業内容を箇条書きでメモするようにもしてます。
半強制的に作業内容をまとめてメモする時間を確保することで脳内整理に役立ちます。
最近Notionというメモツールも使い始めました。

ついでにポモドーロテクニックのタイマーですが、私はiPhoneのアプリを利用してます。
UIがお洒落で、Todoistなどのサービスと連携できるところが良いアプリです。しっかりと語源のトマトをモチーフにしてるところも良いですね🍅

Flat Tomato (Pomodoro / ポモドーロ)

Flat Tomato (Pomodoro / ポモドーロ)

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コミュニケーション

オフィスに集まって仕事をしなくなると、当たり前ですがコミュニケーションの頻度が減ります。
仕事上の連絡のみであればSlackGitHubなどのツール上で事足りるかもしれませんが、チームで仕事をするにはそれ以上のコミュニケーションが必要となります。

弊社ではZoomを利用してのミーティング、Slackでのテキストベースコミュニケーション、GitHubでのタスクベースのコミュニケーション、Discordでの雑談と、いくつかのツールを利用してコミュニケーションをとるようにしています。
当初は朝礼、終礼のみZoomでのミーティングを行ってましたが、「雑談する時間が全然ない」ということで15時から15分程度、集まって雑談する時間をつくったりしています。
(いきなり雑談するぞ!というタイミングになり、話題がなくてしーんと見つめ合うこともしばしば👀)

この他Discordで会社用のサーバーを作成し、自由に出入りできるようにしてます。
同じプロジェクトで仕事をしているチームでは通話を繋げっぱなしにして、知見を共有しやすいようにという工夫です。
こちらの方がオフィスで行う雑談に近いかもしれません。

雑談の重要性

雑談、文字通り雑多な話になりますが、想像以上に大事でした。
雑談もとい、コミュニケーションの機会が減ると、心理的安全性が損なわれていきます。 心理的安全性というと流行りの言葉でいろいろな意味を内包してしまうと思うのですが、ここでは

  • 他者信頼(他人に対して信頼を置けるか)
  • 自己信頼(自己に対する有能感・信頼感、他者から正当な評価を受けているかといった心境)

の2つに重きを置きます。

まずは他者信頼の方から。
同じ会社にいても部署が異なったり、違うプロジェクトで仕事をしていたりすると、普段同僚がどんな仕事をしているか知らないことは良くある話だと思います。その上で雑談が減ると、誰がどんな仕事をしているのかさっぱり把握できなくなります。
エンジニア的には、

  • Ruby on Railsの話だったら、とりあえずAさんに聞いておこうといった頼りどころがなくなってしまう
  • PHPの案件があったが、手の空いているBさんに頼んでいいのかどうかわからない

といったシチュエーションが考えられます。

経営者側・管理者側からすると、リモートワークかつ雑談不足な場というのは、皆が自分の想定通りに動いてくれているかわからないといった不安もあるでしょう。3

他者信頼のほうはさらっと流しまして、自己信頼の方へ。
自己信頼、言い換えてしまえば自信がどれだけあるかといったことになると思うのですが、雑談不足になるとこの自信がガリガリと削られていきます。
雑談がしやすい状況下であれば、

  • 仕事で悩んでいることがあって、表情や仕草に出る→「どうしたの?」と雑談が始まって悩みが解決したり、別のアプローチが見つかったりする
  • 話しかけるハードルが低く、自分自身から雑談ベースで質問ができる

というようなシチュエーションが考えられると思うのですが、雑談がしにくい状況だと悩みがなかなか解決せず一人で悩み続けてしまうということがあるでしょう。(実体験)
「職場ストレス実態調査 人材マネジメント調査(個人編)」4によると、年齢が低く若手の人ほど、自己信頼がない傾向にあるそうです。

自己信頼が薄いと、

  • 組織内で主体的に行動、発言がし難くなる
  • 自らの強みが理解できず、強みを発揮し難くなる
  • 悩みを溜め込んでしまうため、1つのことに集中し難くなってしまう

と、ちょっと飛躍した内容があるかもしれませんが、このような点があると思います。
こんな状況下に陥ってしまうと、個人のパフォーマンスはどんどんと低下します。
個人のパフォーマンスは組織のパフォーマンス低下にも繋がります。小さいチームほど個々人のパフォーマンスが重要になるでしょう。

また私見ですが、同じ会社に属しているというのはどこか似通った点があって属しているので、誰かがこのようなパフォーマンス低下問題に陥るということは、他の誰かも陥る可能性が高いと思ってます。

つまるところ何が言いたいかと言うと 雑談が信頼関係を築くため、ひいては自信をつけるために重要雑談しやすい組織の方が組織のパフォーマンス、生産性を高められる
ということです。

ここからは2つほど外部サイトの記事を引用させていただきます。

「同僚とのおしゃべり」が生産性がアップの鍵だった | ライフハッカー[日本版]

こちらの記事では、 同僚との雑談の量 が生産性に影響を与えるという言及がされてます。雑談の質は関係なく、量が重要とのことです。
振り返ってみると仕事のパフォーマンスが出せないときは雑談や相談の機会が少なかった実感があるので、納得の内容です。

Googleの「最高の上司」がチームの生産性を高めるためにしていること | iXキャリアコンパス

こちらの記事では、最近流行りの1on1についても言及されてます。
1on1で質問をするときに質の高い質問を投げかける必要があると書かれています。そして、質の高い質問を投げかけるには質の高い雑談が必要だそうです。
先ほど引用した記事だと雑談の質は関係ないと言っていたので逆のことを書いている……と思うのですが、質の高い雑談をするためにはお互いのことを理解する必要があり、そのためにはとにもかくにも雑談の機会を増やさなければなりません。
フルリモートワークをしていると雑談をする機会が全くないなんてこともあると思うので、とりあえず雑談しよう!というのが私見です。

まとめ

昨今話題になっているリモートワークについて弊社の取組、個人の取組、両方の視点から書いてみました。
IT業界のお仕事ですと、リモートワークへの移行はやりやすいですが、同時に課題となる点も複数ある、という結論です。特にコミュニケーション、チームで仕事をするということについて大きな課題があると感じています。

今後ともさまざまな工夫を取り入れながら、リモートワーク下でも高いパフォーマンスを出せるようにしていきたいと思います💪

リモートワーク下での働き方に自信のある方はぜひ弊社webページよりお声がけください

bldt.jp